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早期大腸がん
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こんにちは。まろん鍼灸接骨院です。
今回は、大腸がんについてです。
「大腸がん」は、早期に発見することが可能です。
治療の選択肢も増え、患者さんの体に負担の少ない方法が選べることも増えています。
大腸は大きく2つに分けられ、胃や小腸から続く部位を「結腸」、肛門に続く15cm程のまっすぐな部位を「直腸」といいます。がんのできる部位により、「大腸がん」は、「結腸がん」と「直腸がん」に大別されます。
早期の大腸がんの治療では、最近、次の2点が変わってきています。「早期発見や正確な診断ができるようになった」「大腸がんの中でも、結腸がんと直腸がんでは、治療方法が異なる」ことです。
大腸は、水分吸収と排泄を担う臓器で、腹部を囲むように位置し、成人ではおよそ1.5mの長さになります。管状になっており、胃や小腸などで栄養分を吸収された食べ物の残りは、大腸で便として形作られ、肛門から排泄されます。
大腸壁は5つの層が重なって構成されており、最も内側から「粘膜」「粘膜下層」「固有筋層」「漿膜下層」「漿膜」と呼ばれます。
がんは大腸の粘膜に発生し、隆起したり、徐々に外側へと広がっていきます。粘膜や粘膜下層にがんがとどまっているものを、「早期がん」と呼びます。
粘膜下層より深いところに浸潤したがんを「進行がん」といいます。粘膜下層より深い部分には、血管やリンパ管が多くなるため、それらを通じてほかの臓器への転移の可能性が高くなります。
大腸がんの検査では、「便潜血検査」と「内視鏡検査」が行われます。
便潜血検査では、弁の中の血液に対する反応の有無により、出血があるかどうかを調べます。簡便な検査ですが、最近ではごく微量の血液も検出できるようになりました。
この検査で出血が確認された場合、大腸がん以外に、肛門周囲の静脈が排便時に切れて出血する「痔核」や、「良性の腫瘍」など、ほかの病気である可能性もあるので、内視鏡検査を行います。
大腸の表面を観察するほか、特殊な染色液で染色し、拡大して見ることで、表面の模様(ピットパターン)が鮮明に見えるようになり、良性か悪性かや、がんの深さ(進行具合)が、ある程度わかるようになってきました。ピットパターンは、正確な診断のために役立ちます。
早期がんのちりょうでは、病変を切除するのが基本です。
結腸がんでは、治療のポイントは「がんの深さ」です。がんの深さによって、「内視鏡検査」「腹腔鏡手術」「手術」など、患者さんに適した治療法が選択されます。
一方、直腸がんの治療では、がんの深さに加えて、「がんの位置(肛門からの距離)」がポイントになります。最近は新しい術式により、肛門を温存できるケースが増えています。
早期の結腸がんの場合、近年、内視鏡治療をはじめとする選択肢が増え、患者さんの体に負担の少ない方法や生活の質を落とさない方法が選択できるようになってきています。こうした治療で、がんを取りきることができれば、早期がんの中でがんが粘膜に止まっている場合は、ほぼ完治します。
先端にレンズの付いた内視鏡を肛門から挿入し、映像をモニターで見ながら、内視鏡の先端に付けた手術器具で、がんを切除します。内視鏡治療には、「ポリペクトミー」「EMR(内視鏡的粘膜切除術」「ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)」などがあります。
・ポリペクトミー
がんが隆起した形状の場合、内視鏡の先端から「スネア(輪状のワイヤー)」を出して、がんの根元に掛け、締めつけてから電気で焼き切る「電気焼灼」を行います。
・EMR(内視鏡的粘膜切除術)
がんが平坦な形状の場合、粘膜下層に生理食塩水を注入し、がんを隆起させてから、ポリペクトミーと同様にスネアを掛けて取り去ります。
・ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)
近年考案された治療法で、EMRでは取りきれない4〜5cmほどの大きさのがんでも、平坦で、粘膜にとどまっていれば切除できるようになりました。まず、粘膜下層に生理食塩水やヒアルロン酸ナトリウムを注入し、がんとその周囲を持ち上げます。次に、特殊な電気メスでがんの周囲の粘膜を切開し、粘膜下層ごと剥ぎ取ります。
腹部に何ヶ所か孔を開け、炭酸ガスを注入して腹腔を膨らませ、カメラの付いた腹腔鏡や手術器具の鉗子を挿入し、モニターに映し出された映像を見ながら、手術を行います。腹腔鏡手術の場合、開腹して行う外科的手術に比べ、「傷口が小さい」「痛みが少ない」「入院期間が短い(1週間〜10日間程度)」などの長所があります。一方、「細かい操作がしにくい」「カメラでは見えない部位のがんを見落とすリスクがある」などの短所があります。
体に負担の少ない腹腔鏡手術は、現在、全国的に普及していますが、大きな病変を切除する場合は、開腹手術のほうが安全に確実に切除できるという場合もあります。どちらを選択するか、病状によって、担当医とよく相談してください。
直腸がんの場合、20年ほど前は、早期であってもがんと一緒に肛門を切除し、人工肛門にする手術が一般的でした。しかし、現在では肛門に近い部位にあるがんでも、肛門を温存できるケースが増えてきています。治療法は、がんの深さに加えて、がんの位置がどれくらい肛門から離れているかによって選択します。
例えば、がんが肛門から離れている場合、がんを含む直腸部分を切り取り、口側の結腸と残った直腸の部分をつなぐことで肛門の温存ができます。
がんが肛門に近い場合には、病変の状況にもよりますが、肛門を締めたり緩めたりする働きを担う2つの筋肉のうち、「内肛門括約筋」だけを切除し、「外肛門括約筋」は残して、口側の結腸と肛門に近い直腸をつなぎ、肛門を温存する「括約筋間直腸切除術」が普及しています。これらの筋肉を超えて進行している場合には、肛門を含めた切除が必要になります。
また、高齢者で、肛門括約筋の力がそもそも低下している場合は、外肛門括約筋だけでは、ちょっとしたことで便がもれてしまうことがあり、人工肛門の方が排便の管理をしやすいというケースもあります。がんの状態や年齢、体力などを総合的に考えて、手術方法を決めることが大切です。
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