顔面神経麻痺:ベル麻痺、ハント症候群|羽村市の接骨院

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顔面神経麻痺:ベル麻痺、ハント症候群

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こんにちは、まろん鍼灸接骨院です。

今回は、顔面神経麻痺についてです!

ある朝、鏡を見たら顔がゆがんでいた…。

「顔面神経麻痺」を他人事だと思っていませんか。実は、その原因の多くが、すでに多くの人の体内に潜んでいるウイルス。

今回は、身近なのに意外と知られていない顔面神経麻痺の主な原因である「ベル麻痺」と「ハント症候群」について紹介します。

 

 

 

 

 

「顔面神経麻痺」とは、顔の運動機能を司る「顔面神経」がなんらかの原因により障害されて、顔の筋肉が正常に動かなくなる病気です。

 

「顔面神経痛」や「顔面痙攣」と混同されることがありますが、顔面神経痛は、感覚機能を司る「三叉神経」が関係するもので、顔面神経自体は痛みを感じることはありません。また、顔面痙攣は顔面神経の異常興奮によるもので、主に顔面神経を血管が圧迫して起こる症状で、顔面神経麻痺とは異なります。ただし、顔面神経麻痺に、顔面の痛みや痙攣を伴う場合があります。

 

 

 

・原因:顔面神経麻痺の殆どがベル麻痺か、ハント症候群

顔面神経麻痺を発症する原因にはさまざまなものがありますが、大きく分けて、「抹消の障害」と「中枢の障害」の2つがあります。

 

◇抹消の障害

「ベル麻痺」「ハント症候群」「外傷性」「腫瘍性」「中耳炎性」「ギラン・バレー症候群」などがあります。

 

◇中枢の障害

「脳出血」や「脳梗塞」などの脳血管障害などがあります。

 

なかでも、抹消の神経が障害されて発生する場合が多く、その大半が「ベル麻痺」と「ハント症候群」です。患者数の詳細なデータはありませんが、ベル麻痺は顔面神経麻痺の60〜70%、ハント症候群は10〜15%程度と考えられています。発症率は、一般にベル麻痺は10万人に20〜30人、ハント症候群は10万人に2〜3人とされています。

 

 

 

◉ベル麻痺

顔面神経麻痺の多くは、以前に感染した「単純ヘルペスⅠ型ウイルス」が再活性化して起こると考えられています。

このウイルスは、口内炎や唇にできる水疱などの原因になるもので、病気が治った後も体内に潜んでいます。しかしまだ原因が分からないものもあり、現在のところ、原因がはっきりしない顔面神経麻痺を総称して、ベル麻痺と呼んでいます。

 

 

◉ハント症候群

ハント症候群は、ベル麻痺と同様に、以前に感染した「水痘帯状疱疹ウイルス」という、水痘(水疱瘡)を起こすウイルスの再活性化により起こります。

顔面神経麻痺に「耳の発疹」「難聴」「めまい」などを伴う一連の疾患を指して、ハント症候群と呼びます。耳の痛みを伴う場合もあります。一般にベル麻痺より重症化し、治りにくい傾向があります。

 

 

 

・ベル麻痺とハント症候群の症状:顔の片側の目元や口元に現れやすい

通常、顔の片側あるいはまれに両側に麻痺が起こり、「目を閉じにくい」「口から食べ物をこぼす」「麻痺していない側に引っ張られて顔全体が歪む」などの症状が現れます。顔面神経は、舌の感覚を伝える部分にも通っているので、味覚障害を起こす場合もあります。

 

症状が、“目のみ”、“口のみ”に現れることは珍しく、「目が閉じにくくなり、口が歪む」など、目元と口もとに同時に現れるケースがほとんどです。

 

また、顔面神経麻痺が起こる前触れとして、「顔がピクピク痙攣する」「味覚がおかしい」「耳の後ろが重く感じる」などが起こる場合があります。そのような異変に気付いたら、注意深く様子を見て、顔面神経麻痺が疑われたら、耳鼻咽喉科か神経内科を受診してください。

 

 

 

・検査:麻痺の程度を知る40点法(柳原法)検査が基本

顔面神経麻痺の原因となる病気を絞り込むために、必要に応じてさまざまな検査を行います。主なものには、「麻痺の評価」、ウイルス感染の有無を調べる「血液検査」、難聴やめまいの有無を調べるための「聴力検査」「平衡機能検査」、大きな音を聞いた際の鼓膜の筋肉の働きを調べる「アブミ骨筋反射」などがあります。

 

なかでも大切なのは、麻痺の程度を評価する方法です。さまざまな評価方法がありますが、日本では主に「40点法(柳原法)」が用いられています。40点法(柳原法)では、「顔の左右に対称性があるか」「ウインクができるか」などの10項目を3段階で評価し、40点満点のうち8点以下の場合は完全麻痺とされます。

 

検査には、「現在の麻痺の程度を知る」ことに加え、「予後の予測をする」という目的もあり、治るまでのおおよその期間を患者さんも知ることができます。

 

 

 

 

・ベル麻痺とハント症候群の治療:薬物療法を中心に行い、完治も目指せる!

治療の基本は薬物療法です。中心になるのは、神経の炎症や腫れを抑える「ステロイド薬」や、ウイルスの活動を抑える「抗ウイルス薬」です。ほかに、麻痺を改善するために「ビタミンB12」「循環改善薬」などが使われることがあります。

 

一般に、ハント症候群の方が症状が重いので、薬をより多量に使用します。

ほとんどの場合、通院で治療が可能です。ただし、「糖尿病がある」「血圧が高い」「胃潰瘍がある」などの持病がある場合にステロイド薬を使うと、これらの持病を悪化させるおそれがあるので、入院が勧められます。また、高度の難聴、強いめまいがあるときにも、入院して治療を行います。

 

ベル麻痺もハント症候群も早期に薬による治療を徹底して行えば、数週間で治癒に至る可能性があります。治療を開始しても炎症が治るまでには時間がかかるため、数日間は症状が悪化する場合もあります。しかし、治療を続けているうちに改善されていきます。

 

ステロイド薬も抗ウイルス薬も、炎症が広がってから使用しても十分な効果は期待できません。炎症が広がる5日から1週間までに薬による治療を開始することが重要です。

また、顔面神経が通過する骨を削り、神経への圧迫を解除する手術をすることもあります。

 

発症から約1ヶ月で、40点法(柳原法)の評価が「36点以上」、「後遺症がない」の2つを満たせば完治と診断されます。

 

 

 

ケース①:ベル麻痺が完治したAさん

Aさん(女性、60歳)は、職場を定年退職したばかり。残務処理や後任者への引き継ぎなどで残業が多く、家庭でも母親の介護をしているため、睡眠不足の日々が続きました。

朝、鏡を見ると、顔の右側が動かず、口が歪んでいました。右目を閉じようとしても閉じることができません。急いで耳鼻咽喉科を受診しました。

 

検査の結果、40点法(柳原法)では14点、耳の発疹、痛み、めまい、難聴などの症状はなく、聴力も正常でした。そのため、ベル麻痺が疑われ、その日からステロイド薬の内服による治療が開始されました。

さらに、「脳に何かが起きていたら困る」というAさんの希望で、「MRI(磁気共鳴画像)検査」も受けることになりました。後日、MRI検査の結果、脳血管障害や腫瘍は見つからず、ベル麻痺の診断が確定しました。

 

40点法(柳原法)の数値は、治療開始から10日後が16点、2週間後が20点、20日後が34点、そして1ヶ月後には38点になり、後遺症も見られなかったので、Aさんは完全治癒と診断されました。

 

・顔面神経麻痺は、「治療が早いほど治癒が早い」とされるため、すべての検査を終えていなくても、ある程度、病気の目安がついた時点で薬物治療を開始することが大切です!

 

 

 

ケース②:ハント症候群で入院したBさん

Bさん(男性、50歳)は、ある朝、歯磨きの際に口をゆすぐと、口の端から水がもれてしまいました。その前日から顔に違和感があり、前の週末から食べ物の味が今までと違うように感じていました。

しかし、仕事で忙しく、耳鼻咽喉科を受診したのは3日後でした。40点法(柳原法)検査では8点で、耳の発疹、めまい、難聴なども見られたので、ハント症候群と診断されました。

 

Bさんには糖尿病があったので、入院して治療を受けることになりました。血糖値をコントロールしながらステロイド薬と抗ウイルス薬を使い、ビタミンB12も併用。めまいを伴ったので、抗めまい薬も使用しました。

 

Bさんは、2週間の入院を経て退院し、その後は通院で治療を続けました。半年後には40点法(柳原法)で20点まで復活しましたが、それ以上の改善が見られなかったので、担当医と相談の上、リハビリテーションを開始することにしました。Bさんは、自然な表情に戻ることを目指して、毎日リハビリテーションに励んでいます。

 

・治癒率を比べてみると、ベル麻痺が90%前後なのに対して、ハント症候群は50〜80%と、治りにくい病気といえます。

また、なかには発疹やめまい、難聴などが遅れて現れることもあり、初期にはベル麻痺と区別がつかないケースもあります。

 

 

 

・後遺症:発症後半年以上完治しない場合、後遺症に注意!

◉主な後遺症

◇病的共同運動

最も頻度が高く、患者さんにとって特に悩ましい後遺症です。例えば、「口を動かすたびに目が閉じてしまう」「目をつぶろうと思ったら口が動いてしまう」などがよく見られます。

これは、麻痺が回復する過程で、障害された神経が新たに伸びる時に神経同士が混線を起こすために起こります。病的共同運動を根本的に解消させる方法はなく、現状は症状を目立たなくするリハビリテーションが行われています。

 

 

◇拘縮

顔面の筋肉がこわばったり引きつれたりして、安静時も顔が左右非対称に見えたり、唇の動きが悪くなったりします。

 

 

◇ワニの涙

食事をしていると、涙が出る現象です。

 

 

◇アブミ骨筋性耳鳴り

顔面の表情筋の動きに伴い、耳鳴りが生じます。

 

 

 

◉発症後の治療

発症後1年経っても後遺症が改善されない場合、次のような治療が行われることがあります。

 

◇ボツリヌス毒素の皮下注射

ボツリヌス毒素を精製した薬を注射して、人工的に筋肉の動きを弱めます。拘縮、病的共同運動などが対象になります。ボツリヌス毒素は、半年ほどで効果が弱くなるので、注射を繰り返すことが必要です。

 

 

◇手術

最近では形成外科の技術が進歩して、治療効果が高まっています。麻痺があっても、表情がほぼ自然に見えるように手術します。また、高齢の患者さんなどでは、額の筋肉が弛緩してしまい、上まぶたが垂れ下がって目が開きにくくなった場合に、額の皮膚の下にテープ状のものを埋め込み、まぶたを上方に引っ張る手術を行うこともあります。

 

 

 

・リハビリテーション:効果を上げるためには開始時期が大切!

リハビリテーションは、後遺症の予防や後遺症を目立たなくするために行います。リハビリテーションは、開始時期と方法が大切なので、必ず医師の指導を受けてから行います。

 

顔面神経麻痺が起きた初期は、表情筋のストレッチングなどを中心に行い、激しいリハビリテーションは行いません。初期に顔面を激しく動かすと、逆に病的共同運動などの後遺症が起きる恐れがあるからです。

 

後遺症を目立たなくするリハビリテーションでは、例えば、「口を動かすと、目を閉じてしまう」という病的共同運動の場合、鏡を見ながら徐々に口をすぼめていき、目が閉じそうになったら、口はそのままにして、目を見開く訓練をおこないます。

 

 

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